「乳神信仰のはじまりについて」
乳神神社の信仰は、浦幌町瀬多来の地からはじまりした。
伝承によると、
大正時代の中頃、浦幌町瀬多来の山中で吉田という老婆が、
たまたま山中を歩いていて、乳房に似たコブを持つナラの大木を見つけます。
この老婆には、生まれたばかりの孫がいて、母親に母乳が出ずに悩んでおりました。
当時は、母乳の代わりになる粉ミルクなどはなく、母乳が出ないと赤ちゃんの命にかかわります。
そこで、
「この大木は、母乳授けの神様に違いない」
と思いって
「孫の母親に母乳を授けて下さい。」
と一心に祈願したところ、母乳がたちまち出るようになり、
願いが成就したのが乳神信仰のはじまりです。
それから、
母乳授けの神様=乳神様として、
このご神木が丁重におまつりされるようになりました。
次回は、
「乳神信仰はどのように広まったのか」
についてお話します。お楽しみに!