· 

乳神様のお話 第2話

 

 「乳神信仰のはじまりについて」

乳神神社の信仰は、浦幌町瀬多来の地からはじまりした。

伝承によると、

大正時代の中頃、浦幌町瀬多来の山中で吉田という老婆が、

たまたま山中を歩いていて、乳房に似たコブを持つナラの大木を見つけます。

この老婆には、生まれたばかりの孫がいて、母親に母乳が出ずに悩んでおりました。

当時は、母乳の代わりになる粉ミルクなどはなく、母乳が出ないと赤ちゃんの命にかかわります。

そこで、

「この大木は、母乳授けの神様に違いない」

と思いって

「孫の母親に母乳を授けて下さい。」

と一心に祈願したところ、母乳がたちまち出るようになり、

願いが成就したのが乳神信仰のはじまりです。

それから、

母乳授けの神様=乳神様として、

このご神木が丁重におまつりされるようになりました。

次回は、

「乳神信仰はどのように広まったのか」

についてお話します。お楽しみに!