日本人と「お餅」について

おもち」の呼び方について諸説ありますが、

谷川士清(江戸中期の国学者)が、

「倭訓の栞」で

「もちは望月(もちづき)の望(もち)である」と

述べており、

望月(もちづき)=満月に由来しています。

お餅はお雑煮に代表されるように

正月の保存食と思われがちですが、

本来は、お祭り・年中行事・人生儀礼などの

ハレの日に欠かせない食材でした。

四季折々のお祭りの際には、

丸い形の重ね餅をお供えし「円」=「縁」を

重ねることで、

家庭円満や満願成就を祈ってきました。

また、

暮らしの節目や人生儀礼のお祝いの際にも餅をつき、

近隣の人々に配って「福」をおわけしてきました。

餅には、神様の霊力が込められており、

その餅を頂くことで無病息災で

活力を頂けるという信仰が古くからあります